さよなら
卒業した先輩と会ってきた
先輩達はどこか少し違って見えて、大好きなのは変わらないけど何か少し寂しく感じた
大人になった先輩と大人になりきれてない子供の私達の差を改めて実感した
就職の話をした、学校の話をした、先生の話をした、友達の話をした…
他愛もない話。今までちょこちょこ話したことはあったのに、「卒業」っていう節目を超えた先輩の話はまるで違って聞こえた
優しい嘘ばかりつく同級生の人狼くんがいつも飲んでた大人ドリンクを飲まなくなった
たぶん興味がないであろう話を相槌してニヤニヤしながら聞いていた
見たことないダメージジーンズを「転んじゃって」って履いていた
いつもと違う人狼くんは、いつもと違った先輩と少し重なって寂しくなった
違う先輩、違う友達、違う違う違う
そんな違う世界に飲まれて、いつもしないように気をつけているはずの愚痴を言った
スッキリしたけどあまり良い気分ではなかった
普段思ってることをただ口に出しただけなのに、
したことは自分にいつか帰ってくる
自分がスッキリした分言われた方はスッキリできないで嫌な思いをする
そして、いつか自分に返ってくるんだ
ワイワイみんなでご飯を食べる
さよならをして、1人になって、やっと特別な時間だったと思えて余韻に浸る夜の帰り道